2013年10月31日

通じて観ればまどかは根暗で泣き虫な少女が世界を変えた話

ローソン×映画まどマギキャンペーン 10/29からは「キュゥべえボウル」プレゼントも 〈はてなブックマークニュース〉-朝日新聞出版|dot.(ドット)

ローソンの袋がなんとまどマギ仕様に!! これは欲しいいいいいいい

いちおう近くのローソンに行ってみたんですけどね。普通に普通の袋でした。売り切れ?たのかね。正直な話、ローソン仕様?かなにかを意識したのであろう浴衣のデザインはあんまり好みじゃないかな。QBボウルは抽選ではなく対象商品5個を購入した人から先着順にもらえる。

暁美ほむらに妥協をさせなかった「劇場版魔法少女まどか☆マギカ 新編」 - りきおの雑記・ブログ

今まで見た中で一番腑に落ちた的確な論評。そうだね。叛逆の結末の何がダメかと言われれば確かに困るんですよね。むしろ前回はほむら的に言えば完全な妥協、あの子が幸せであれば私はそれでいいよ的なノスタルジーですね。情愛の念なんて一枚めくれば昏くドロドロした気持ちの悪い感情の奔流ですから。ほむら的には今回を持ってめでたく初志を貫徹してことになる。愛と希望の物語がいつも美しいとは限らない。結果として三部作は通じて観れば泣き虫で寝暗な少女が世界を変える話ともいえ、文学としてはこれはこれで完結してしまってるわけです。それでもまあ続きが観たいわけなんですが。

posted by かがみ at 04:25 | 文化論

2013年10月30日

あえて綺麗に纏めない事で次に繋げた物語

魔法少女まどか☆マギカ:劇場版アニメ第3弾が土日2日間でトップ 興収4億突破 - MANTANWEB(まんたんウェブ)

考察的に思いついた事は、とりあえず前回書いてしまったので、今回はだらだらとコメントするだけ。

エヴァQは初動2日で11億3000万。やはり彼我の差はでかいか・・けどまあ良く頑張ったよ。けいおんみたいな露骨なリピーター特典は無いけど、あの内容だったら黙ってても複数回見る人はおおいでしょう。

【まどか☆マギカ】叛逆の物語を見たらもう完全に「ほむらちゃん」がこういう人にしか見えないwww : 虹神速報-にじそく

公式が病気だっという今作。ガチ百合どころじゃないよあれは。さや杏くらいのマイルドな百合が丁度微笑ましい。TV版のほむらは好きな人が幸せでいてくれれば、たとえその隣に自分はいなくてもいいという思考で何とか自分を納得させていた。それがまどかの独白を聞いてしまい決壊してしまったんだろうね。

魔法少女まどか☆マギカ:Pが語る誕生秘話 気になる「次」は? - MANTANWEB(まんたんウェブ)

2期とかは企業的には本当に白紙なんだろう。岩上プロデューサーと新房総監督は続編に意欲的なニュアンスが感じられる。虚淵さんもひねくれたコメントをしているけど書けと言われれば書くんでしょう。 ラストのぐるぐる巻の扉を見せられた時はああこれで本当に終わりなのかなってリアルに途方に暮れましたが、今思えば、最後をあえて綺麗にまとめなかったのは、まどか世界観を押し広げる事で次ぎに繋げたいという、製作陣の意図なのかもしれない。というかぜひそうであって欲しい。


おまけ。叛逆関連リンク集。せっかく集めたので。

希望と絶望を止揚する第三原理としての愛〜『まどかマギカ叛逆の物語』感想: かぐらかのん

【ネタバレ注意】劇場版『まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』 2ちゃんねる感想まとめ:ひまねっと

【ネタバレ注意】劇場版『まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』考察まとめ:ひまねっと

『劇場版まどか☆マギカ 叛逆の物語』を観てきました、が… - 2nd ROUGH

「魔法少女になりたくない」 将来の夢、ついにランク圏外

【ネタバレ大有】『まどマギ叛逆の物語』は神話。 (レビュー・感想) - 娯楽コンテンツの雑文を書くブログ

アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』と清算主義

彼女と、【彼女】のすれ違い ―劇場版まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語感想 ※ネタバレ有― - 最果ての夜

魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語の感想、殴り書き。

確かにファンディスク的な要素はあるかな。オマエラこれが観たかったんだろう的な。

大好きな魔法少女にバッチリ再会できたよ!(まどかマギカ叛逆の物語) - シロクマの屑籠

「昆虫のように観察して、豚のように萌えろ」というシロクマ先生の至言がまさに当てはまる作品だった。


posted by かがみ at 02:09 | 文化論

2013年10月29日

希望と絶望を止揚する第三原理としての愛〜『まどかマギカ叛逆の物語』感想

「まどマギ」とプリキュアが興収1、2位 - シネマニュース : nikkansports.com

強烈なまでに目眩がした。華やかな前半、感動の中盤、そして狂気のどんでん返し。銀幕に狂い咲く果てしなき百合の花々の繚乱に我々観客はただただ呆然と戦慄する他は無かった。

結果として「叛逆の物語」というタイトルには三重の意味があったわけです。叛逆のQB、叛逆のほむら、そして叛逆の虚淵玄。まどかが予想以上に売れ、世間的に何か尊い自己犠牲を描いた物語と受け取られていることに対し、強烈なアンチテーゼを込めて放った回答が銀幕に燦然と映し出されていた。

【ネタバレ注意】劇場版『まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』考察まとめ:ひまねっと

大好きな魔法少女にバッチリ再会できたよ!(まどかマギカ叛逆の物語) - シロクマの屑籠

希望か、絶望か、という二項対立的な問題提起を立てておきながら、蓋を開けて出てきた答えは、狂おしいほどの愛でしたという実に鮮やかなミスリードは美事とするほかは無い。ただ、よくよく考えればこれは必然的な帰結であるようにも思える。この世界では、希望と絶望は差し引きゼロであり、その基本構造は円環の理の許でも変わらない。しかしながらその唯一の例外が暁美ほむらその人であった。円環の理が最愛の人であることを知っている彼女の場合、ソウルジェムが絶望に澱むことは、まどかとの再会が近くなるという「希望」であり、その産み出された希望がソウルジェムを澄み切らせていくことはまどかとの再会が遠ざかる「絶望」以外の何者でもない。いわばほむらのソウルジェムは希望と絶望が常に最高密度でスパークした状態にあったと想像される。かかる相克を止揚すべく生成された第三原理を静的かつ詩的に称するのであれば、それは他ならぬ「愛」ということになる。愛こそが、円環システムに内在する最大のセキュリティホールだったという話です。

けれども我々は決してほむらを責められない。ほむらの行動はある意味、どこまでも人間的です。歴史を振り返れば、或る人は情欲に溺れる方がよほど人間としてリアルだと断じ去り、また或る人は恋愛感情など精神病の一種と嘯いた。情愛の念なんてその内実を他人が客観的に見ればそれはどこまでも罪深く気持ち悪いものでしかないですよ。

その意味において、神々しいまでに美しく終劇した前作にあえて「それでいいのか」という一石を自ら投じ、それを作品のテーマまで昇華させた今作はスタンドアローンの作品として言えば紛うことなき大傑作である事は疑いない。

けれども悲しいかな世間は名作の条件として普遍的な寓話性を期待する。この作品は後の世まで万人に観て貰いたいと願う者としては、この作品がこのまま絶望でも希望でもない欲望の物語として幕を閉じてもらうのはそれもまた困る。果てしなく困難な仕事になるであろう事は承知の上でそれでも敢えて続編の制作を強く祈念する次第ではあります。

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posted by かがみ at 03:46 | 文化論

2013年09月02日

宮崎駿監督「風立ちぬ」を最後に引退へ

前回の俺妹の文章がどういうわけか割と好評で、なんとはてなブックマークのホッテントリにも上がるという光栄に浴してしまいました。あそこに自分のブログの名前が乗るっていうのはなんだか不思議な気分ですね。ブクマして頂いた方大感謝です。ああいう文章が毎回書ければいいんだけどね。なかなか難しいです。

そういうわけで、今回は普通にニュースに適当にコメントするいつもの感じで。

朝日新聞デジタル:宮崎駿監督が引退へ アニメ「風立ちぬ」を最後に - カルチャー

今までも繰り返し、これを最後に引退宣言→いつの間にか復帰のパターンを繰り返していた気もするけど・・・・今回は会社としての発表だし割とマジっぽい感じですね。今後も短編小品みたいなのは作るのかもしれないんだろうけどね。「風立ちぬ」は色々言われているけど、その終わらせ方には美しさを感じた。「その後」を敢えて具体的に描かないことで最後に凛とした叙情を残したまま銀幕を降ろせたんじゃないかな。終わりよければ何とやらではないですが、良い映画だったと思いますよ。

もう夏も終わりですね。人生は映画とは違って嫌でも明日はやって来る。終わりなき日常です。綺麗な思い出だけを数珠のように繋げてノスタルジーに浸るのもいいでしょうけど、それじゃ世界は何も変わらないしお姫様は相変わらず籠の鳥のままですよ。凡人たる我々は無限に乱反射する現実の光彩の中で今できる事を一つひとつやっていくしかないんでしょうけどね。それでもまあ、生きねば。なんてね。

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タグ:アニメ 人生
posted by かがみ at 02:29 | 文化論

2013年08月27日

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の結末について。「気持ち悪い」というハッピーエンド。

「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」

ニコニコチャンネル:アニメ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」第14話〜第16話

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』最終回(14話〜16話)感想 いい最終回だった!キャットファイト凄すぎwww:萌えオタニュース速報

「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」。いまでこそ長ったらしいタイトルのラノベなど珍しくも何ともないですが、当時は本当に斬新だった。5年前の夏の日、新刊棚のなかでひときわ異彩を放つ原作第1巻を中身もロクに見もせずに手に取って、そのままレジに直行したあの時の購入衝動はよく憶えている。見なくてもわかる。これは絶対面白い、と。そして実際、読み終えた瞬間にアニメ化を確信した。以来の長い付き合いなので今回の完結は実に感慨深いものがあります。

架空の作品世界といえどもエントロピー増大則からは逃げ難い。物語は続けば続く程、作品世界内のエントロピーは増大する。増える登場人物、積み重ねられた設定、交錯する伏線・・・アーキテクチャの全てを矛盾させること無く整合的に収斂させていこうという努力をすればする程、結末は虚しく陳腐なものに成り果てる。まどか☆マギカの脚本を務めた虚淵玄が「Fate/Zero」のあとがきで語っているように「故に、物語にハッピーエンドをもたらすという行為は条理をねじ曲げ、黒を白と言い張って、宇宙の法則に逆行する途方もない力を要求されるのだ」。そしてそれは「俺妹」においても残念ながら例外ではなかった。

『俺の妹はこんなに可愛いわけがない』は恋愛を描ききれなかった - シロクマの屑籠

3巻あたりまでが客観的に見ても傑作なのは間違いない。確かに深夜アニメやエロゲをあそこまで手放しで肯定してしまうのはどうかという意見も無くはないでしょうが、少なくとも長らく冷戦状態にあった兄と妹が家族の絆を取り戻していくという全体を貫く主旋律自体は至極健全で穏やかなものであり、一風変わったホームドラマだと言っても決しておかしくはない。インセストタブーの問題は後景に仄かされる程度にとどめられ決して全面に出てくることはなかった。桐乃ちゃんが留学したあたりで終わっておけば、その問題に深く言及する事はなく「不器用な兄妹が不器用な方法で絆をとり戻す話」として作品を綺麗に締めくくることができたはずです。

ところが、世間はそれを許さなかった。おきまりのメディアミックスに止まらず、様々な企業ともコラボレーションしたし、地元の千葉市市長からも持ち上げられる一方、熱心な信者がヒロイン毎にセクト化し、誰エンドかを巡る原作者脅迫騒動は裁判にまで発展した。その結果、物語を整合的に完結させる困難性は巻を重ねるごとに増大していった。正直な話、10巻あたりの時点では結末にそれほどの期待を持っていませんでした。

ところがどっこい。伏見さん、最後にひと足掻きしたね。11巻で壮大な助走をつけた上で、今までかろうじて後景に留めておいたインセスト・タブーの問題を完全に前面に打ち出してきた。あらゆる方向から批判を浴びる覚悟で明確な結末を描きにきた。まあぶっちゃけその過程というか様相は普通にキモいんですけどね?京介も桐乃ちゃんも。正視できない程キモすぎる。そしてその気持ち悪い行動の為に払った代償はあまりにも大きかった。誰がどう考えてもおかしいですよあんなの。

でもね。最終巻の主題はまさにこの「気持ち悪いって何?」という事だと思うんですよ。だって気持ち悪くない恋愛なんてあるんですか?人を好きになるってことは第三者的に見れば大なり小なりキモいでしょう?幸せであるという感情ほど個別的で主観的なものはないでしょうから。ニコニコでアニメ最終話を見てるとやっぱりというか「気持ち悪い」のコメントが大量乱舞していましたが、もしそう思う人が多いのなら、むしろ最終巻の主題の提示にはひとまず成功したということなんでしょうね。よくわからなかった人は原作を11巻あたりから読んでみればたぶんわかります。アニメでは省かれてしまった心理描写や因果関係が丁寧に描かれています。そして最終巻最後のエピローグは叙述トリックのような気がするんですよね。だとすればこれは少なくとも当人達にとってはハッピーエンドということになるんでしょうか。

とにかく伏見さんは逃げなかった。最終巻は見事でした。全年齢対象のラノベでできるギリギリの枠内で桐乃ちゃんの感情を描き切った。物語は最後の最後でエントロピーを瞬間的に凌駕した確かな輝きを見せてくれた。それで十分だと思います。

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posted by かがみ at 01:52 | 文化論