【参考リンク】

現代思想の諸論点

精神病理学の諸論点

現代批評理論の諸相

現代文学/アニメーション論のいくつかの断章

フランス現代思想概論

ラカン派精神分析の基本用語集

2014年05月03日

憲法は魔法の鏡

憲法記念日ですね。このタイミングで重厚長大なエントリーをあげれたらとっても素敵なんですが、あいにく今そういうゆとりも無いのが残念。憲法関連のニュースにコメントしてお茶を濁すことにします。

福島みずほ氏 集団的自衛権はおっさんのファンタジー - 夕刊アメーバニュース

今日のお前が言うなスレはここですか?で終わりな話題ですけど、言うなれば、憲法ってね、白雪姫の魔法の鏡なんですよ。条文の抽象度が高いため、各人、自分の理想とか想いとかを投影した都合のいい読み方ができる。だから「私の想いは憲法に書いてある!」とか、そういうお花畑な人がいっぱい出てくる。妙な例で恐縮ですが、エヴァンゲリオンと一緒と思えばいい。昔、メンヘラの女の子が通院先の精神科だか心療内科だかで「先生、これを見ていただければ私のことがわかります!」などと意味不明なことを言ってエヴァのビデオを医者に全巻押し付けたなどという話を聞いたことがありますけど、あれは莫大な情報量を含んでるわりにどうとでも取れるような物語の描き方をしてるから、「シンジ君は私自身なんだ!」とかみんな勝手に感情移入するわけです。それと同じ。

これは法律学全般に多かれ少なかれ言えることなんでしょうけど、厳密な論理操作を行うことで唯一無比の「正しい憲法解釈」というものが出てくるわけじゃ無い。憲法を語るというのは要するに自分の理想とか想いを語ってるのとほとんど一緒なんです。もちろんそれは一概に悪いこととは言えませんけどね。

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posted by かがみ at 23:59 | 法律関係