過ちは誰にとっても出来れば避けたいものです。教育学でいうところの「学習する」という所為は、「同じ過ちを繰り返さない」ということなんですが、それに怯えるあまり、新たな可能性の芽をいつの間にか摘んでいるかもしれないということにも留意すべきでしょう。
つまり過ちには二種類あるということです。既存のフレームワークの中で起きた過ちをミスといい、旧来の枠を超えた新たな試みの結果起きた過ちを失敗と言う。
両者は似てるようで本質的に位相を異にする。ミスを無くすことはもちろん重要なことだけれども、それをどれだけ完璧に反復しようとも畢竟、既存のフレームワークの維持でしかない。他方で失敗は違います。その因果を解析することは既存の枠組みを超える新たな可能性の考究となりうる。
もちろん上司や同僚、何よりクライアントあってのビジネスです。人様に迷惑をかけてしまうような失敗はダメですけど、自分で責任取れる範囲や周囲の理解が得られる範囲ではむしろどんどん実験してたくさん失敗すべきなのかもしれません。師走の折、そういうことをつらつらと考えた次第。