2012年11月23日

【ネタバレ】「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」は「いつから」の続きなのか

ということでエヴァQ観て参りましたので感想をメモ書きしておきます。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破においては旧エヴァの面影を随所に残ししつつも物語は確実に善き方向に向かっていた。「わたしも碇君にぽかぽかしてほしい」「そっか…私、笑えるんだ」「綾波を…返せっ…!」。かつてのエヴァでは考えられなかった台詞の数々。レイちゃん、アスカ、シンジ、そしてゲンドウすらTVシリーズより前向きに生きようとしていた。だからこれでエヴァは晴れて普通の作品になる。ゼロ年代という時代性の傾向を踏まえつつも、往年のエヴァオタから家族連れまで老若男女誰もが最大公約数的に楽しめる極上のエンターテイメントとして有終を飾るのだろうと思った。思っていた。ええ、そういう時期が私にもありました。


し か し


…………何てことだ。とんでもないものを観てしまった。全編を覆い尽くすこの圧倒的な昏さと絶望感はどうだ。これが本気の庵野秀明か。やられましたよ。完全にやられた。破の予告は一体なんだったんだ。そもそも遥か序の昔に喧伝していたリビルドとかいう言葉はどこに消え失せたんだ。破で大きく広げた大風呂敷をきちんと畳んで、今度こそ大円団に収斂していくかと思いきや、大風呂敷の向こうはまさかのブラックホールと化していた。わけがわからないよ。

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舞台は宇宙空間から始まる。精悍な印象のアスカ。傭兵のイメージらしい。陰影を多用していた序破と異なり、全体的に作画がソリッドになった気がする。なんかミサトさんやリツコさんに声が似ている人がでてきたと思えば荒唐無稽な世界が展開され、??は果てしなく増殖していく。注目のトウジの妹、鈴原さくらちゃんを演じるは七色いんこ・沢城みゆきさん。いろんな意味で変わり果てたマヤさん。やがて我々はシンジとともに衝撃の事実を知る。

14年という歳月が経ってもアスカやマリさんの外見年齢は全く変わっていない。「エヴァの呪縛」に罹ると肉体年齢は経過しないなどというまたわけのわからない設定が登場。やっぱり生理が来たらまずいとかそういうアレなんだろうか。「アヤナミレイ」なる少女も破の綾波レイちゃんとイコールではないのだろう。廃墟と化したセントラルドグマ。これもゲンドウの予定通りだというのか。老いた冬月の口から語られるある女性の名前。圧倒的な絶望に満ちたニアサードインパクト後の世界。相変わらず何を言っているのかわからないまま一人で納得するカヲル君。そして恐るべきは旧劇以上に自己満足と他力本願なクズっぷりを惜しげも無く披露する碇シンジ。さんざん積み上げた本の横で勝手にふてくされている姿はもはや笑えばいいと思うよ。

こんな世界があの破からそのまま14年後とは到底思えません。そうでないと全く辻褄が合わないではないか。また既に各所で指摘があるように、破ですらも序の続きではない可能性がある。庵野さんは新劇の構想当初にエヴァは「繰り返しの物語」だと言った。それがいまも一貫しているとすれば、我々が今までずっと観てきたものは、果てしなくループし続ける巨大な円環構造のカケラに過ぎなったのかもしれない。

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最後の最後におぼろげながら一筋の光明が見えたのが唯一の救いでしたが、これからこの作品は一体どこへ向かうのでしょうか。早速ネット上で様々な考察・推論・魔解釈が飛び交い、百家争鳴の如き様相はさすがとしか言いようがない。次作「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」はQ(旧)に対するシン(新)なのか、「ヱ」ヴァンゲリ「ヲ」ンではないことに意味はあるのか、「:||」は反復記号なのか終止線なのか、果たして本当に2013年公開なのか、そこで完結できるのか。実に不安でもあり楽しみでもあります。

Shiro SAGISU Music from“EVANGELION 3.0”YOU CAN(NOT)REDO.
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タグ:アニメ
posted by かがみ at 04:05 | 文化論