2016年05月24日

アイドルという供給過剰なブラック産業

痛いニュース(ノ∀`) : アイドルがファンに20カ所刺され重体 - ライブドアブログ

なんとも凄惨な事件で、被害に遭われた方には本当にただただお気の毒としか言いようがありませんが・・・

今更こんなところで一般論的な何かを言うのもなんですけど、誤解を恐れずに言えば、今の時代、人並みの容姿の女の子であれば、(食っていけるかどうかは別として)わりと簡単にアイドル(みたいなもの)になれてしまう。これはいわば規制緩和による供給過剰ともいうべき事象でしょう。もともとニッチな業界でメジャー、インディー入り乱れてのパイの仁義なき奪い合いが行なわれた結果、産業構造が加速的にブラック化しているわけでして、この過当競争に生き残るためには、多かれ少なかれ「ファンとの距離の近さ」っていう関係性自体を商品とせざるを得ない。そこに生じる「私は商品として『親しい関係』という幻想を貴方に売りましたけど、売り手の私自身は別に貴方と『親しい関係』になるつもりなんか微塵もありません」という矛盾に満ちた定式に、アイドル、ファンの当事者のどれだけが自覚的かというといささか覚束のない状況のように思えます。

被害に遭われた方はどうやらアイドルというよりもシンガーソングライター的な方向性でやられていたようなので、上記のような定式がそのまま当てはまるわけではないでしょうけど、そもそも論として表現活動全般に大なり小なりこういったリスクが伴うということも事実なんでしょう。一日も早いご回復を祈念しています。


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タグ:社会
posted by かがみ at 01:42 | 文化論