2014年11月17日

公立女子大違憲訴訟

「公立女子大行きたい」男性、出願不受理は違憲と提訴へ:朝日新聞デジタル

公立女子大は憲法の謳う平等原則に反しないか、という争点を問う初の憲法訴訟らしいですが、これとほぼ全く同じケースが、かつて平成15年の司法試験論文試験憲法第1問で出されてまして、あの頃はなんと荒唐無稽な、とも思ったものですが、いやいや何とも、現実は試験問題より奇なり、と言ったところでしょうか。福岡女子大学って思いっきり地元なんですよ。福女の他にも、お茶大とかね、あと奈良女子大とか普通にあるんですけど、こういった国公立の女子大の正当性を憲法上、論証するのは実は結構難しい。昔は積極的格差是正措置(アファーマティブアクション)の文脈で、女子に対する高等教育の門戸を広げるため、という目的は正当性を帯びていたんでしょうが、いまや少子化大学乱立時代。そういう目的はかなり説得性を失ってきている。かと言って良妻賢母の育成とか、そういう時代錯誤な目的を前面に出して迎え撃つのは、少なくとも建前論としては無理な話でしょう。

この辺り当時、辰巳法律研究所の加藤晋介先生が詳細に解説した講演会テープが部屋のどっかにあるはずなんですが、探しても出てこなかったのが残念なところです。

とにかく、何れにせよ公立女子大の正当性というのは、実は憲法論としてはわりと無理筋。ただ、現にある大学を廃止したり、いきなり共学化というのも、また難しいでしょう。そこは合理的裁量論の領域に落とし込んで、合憲とするのが大人の判断なのかなとも思います。提訴した方は相当に勇者だとは思いますが、あまりドラスティックな判断は期待できないし、また、しない方がいい事案だと思われます。
posted by かがみ at 23:22 | 法律関係